家庭で簡単にできる!嚥下機能の低下や嚥下障害を判断する方法

嚥下機能の低下や嚥下障害の判断方法

「介護食や嚥下食が必要かどうか?」を判断するには、まず嚥下機能の低下や嚥下障害が起きているかどうかを確認します。

家庭で簡単にできるスクリーニング方法として「摂食・嚥下障害の質問紙」「反復唾液嚥下テスト(RSST)」、「水飲みテスト」、「フードテスト」を紹介します。

嚥下機能の低下や嚥下障害の判断方法

  • 摂食・嚥下障害の質問紙
  • 反復唾液嚥下テスト(RSST)

摂食・嚥下障害の質問紙

「摂食・嚥下障害の質問紙」は、

15ある質問に「A.実際に日常生活に支障がある」「B.気になる程度」「C.症状なし」の選択肢の中から1つずつ選んでいきます。

1つでもAがあれば「嚥下障害あり」、Bだけにいくつかあれば「嚥下障害の疑い」と判断することができます。


【摂食・嚥下障害の質問紙】

1.肺炎と診断されたことがありますか? 
A.よくある B.一度だけ C.なし

2.やせてきましたか?          
A.明らかに B.わずかに C.なし

3.物が飲みにくいと感じることがありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし

4.食事中にむせることがありますか?   
A.よくある B.ときどき C.なし

5.お茶を飲む時にむせることがありますか?     
A.よくある B.ときどき C.なし
  
6.食事中や食後、それ以外の時に、のどがゴロゴロ(痰が絡んだ感じ)することがありますか?  
A.よくある B.ときどき C.なし
  
7.のどに食べ物が残る感じがすることがありますか?  
A.よくある B.ときどき C.なし

8.食べるのが遅くなりましたか?     
A.たいへん B.わずかに C.なし

9.硬いものが食べにくくなりましたか?  
A.たいへん B.わずかに C.なし

10.口から食べ物がこぼれることがありますか?     
A.たいへん B.わずかに C.なし
    
11.口の中に食べ物が残ることがありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし

12.食べ物や酸っぱい液が胃からのどに戻ってくることはありますか?
A.よくある B.ときどき C.なし
  
13.胸に食べ物が残ったり、つまった感じがすることがありますか? 
A.よくある B.ときどき C.なし
  
14.夜、咳で寝られなかったり目覚めることがありますか? 
A.よくある B.ときどき C.なし
   
15.声がかすれてきましたか?       
A.たいへん B.わずかに C.なし


文献:
大熊るり・他:摂食・嚥下障害スクリーニングのための質問紙の開発
日本摂食嚥下リハビリテーション会誌6(1):3-8,2002

反復唾液嚥下テスト(RSST)

誤嚥のリスク判定に使われる「反復唾液嚥下テスト(RSST)」では「30秒間に何回唾液が飲み込めるか?」で、嚥下反射と嚥下運動を確認します。

【テスト方法】
1.人差し指をのど元、中指をのど仏が盛り上げっている部分のやや上に当てる。
2.唾液を飲み込む。

【判定方法】
・のど仏が中指を越えたら1回と数える。
・30秒間に3回以上できれば嚥下機能に問題なし。
・2回以下ならば、何らかの障害が考えられる。

水飲みテスト

座った状態で、常温の水3~5ccをいつものように飲みます。

数秒以内に1回でむせずに飲めれば問題なし。

途中でむせたり、全て飲めなかったり、口から水がこぼれたり、むせながら飲み続けたりする場合は、問題ありと判断できます。

フードテスト

ゼラチンプリンをティースプーン約1/2杯分食べます。

飲み下した後、口の中にゼラチンプリンが残っていないか、残っていた場合はどこに残ったか、むせていないかを確認します。

ゼラチンプリンが舌に残っていると、舌と口蓋(口の上部分)が上手く接触していない。ほほの内側に残っていれば、ほほの筋肉が弱い......という可能性があります。

嚥下障害の可能性があれば医療機関へ

いくつかの項目に当てはまり、嚥下障害の可能性があれば、専門の医療機関を受診して、より詳しい嚥下機能の検査を受けることをおすすめします。

嚥下は口やのどの機能に関係するので、受診先は耳鼻咽喉科が向いています。

「嚥下外来」を開設している病院もあるので、近くに通院できそうな所あれば、受診してみるのも手です。ただし嚥下外来は、完全予約制やかかりつけ医からの紹介状が必要な場合が多いので注意して下さい。

他にも姿勢・食事状態の工夫、適切な一口量や食べるペース、嚥下に必要な筋肉の訓練など、美味しく食事を食べられる為の指導も行なってくれます。

「最近、食べづらさを感じているが、自分ではどうして良いか分からない」と思っている人がいれば、医療機関の受診をすすめてみて下さい。きっと解決の糸口が見付かると思います。

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