介護食作りで不可欠な食形態を確認!嚥下調整食学会分類2013早見表

嚥下調整食学会分類

嚥下調整食学会分類2013とは、日本摂食嚥下リハビリテーション学会により作成された、嚥下・摂食障害の状態に応じた嚥下調整食やとろみの段階を分類したものです。

統一の基準や名称を作ることで、国内の病院・施設・在宅医療・福祉関係者などとの連携が図りやすくなりました。

元々医療や介護に携わるプロの人が使用する為に作成されたもので、家庭で活用するには難しいかもしれませんが「その人にあった食形態はどれか?」を調べる時、嚥下食ピラミッドと同様に役立ちます。

嚥下調整食は5段階。ゼリーを意味する「j」、とろみを意味する「t」を設定することで、より幅広い嚥下障害の症例に対応します。

嚥下調整食学会分類の早見表

嚥下訓練食品oj

【形態】
均質で付着性、凝縮性、かたさに配慮したゼリー。
離水性(食べ物から水分が出ること)が低く、スライス状にすくえるもの。

【目的・特色】
重度の症例に対応する訓練用の食品。
少量をすくった状態で、丸飲みが可能。
残留した場合も吸引が簡単にできる。
タンパク質の量が少ない。

【必要な咀嚼能力】
若干の送り込み能力。

【他の分類との対応】
嚥下食ピラミッドL0
嚥下困難者用食品許可基準I

嚥下訓練食品ot

【形態】
均質で、付着性・凝縮性・かたさに配慮したとろみ水。
(原則的に中間または濃いとろみが適している)
スプーンですくった時、適切な食塊状になっている。

【目的・特色】
重度の症例に対応する訓練用の食品。
少量ずつ飲むことに適している。
ゼリーの丸飲みで誤嚥したり、ゼリーが口の中で溶けてしまったりする場合、とろみを付けることで飲みやすくする。
タンパク質の量が少ない。

【必要な咀嚼能力】
若干の送り込み能力。

【他の分類との対応】
嚥下食ピラミッドL3の一部
とろみ水

嚥下調整食1j

【形態】
均質で付着性、凝縮性、かたさ、離水に配慮したゼリー、プリン、ムース状のもの

【目的・特色】
少量をすくった状態で、丸飲みも可能。
送り込む際に、多少意識して口蓋(口の上部分)に舌を押し付ける必要がある。
ojと比較して、表面にザラつきがある。

【例】
おもゆゼリー、ミキサーかゆのゼリーなど。

【必要な咀嚼能力】
若干の食塊保持と送り込み能力。

【他の分類との対応】
嚥下食ピラミッドL1とL2
えん下困難者用食品許可基準?
ユニバーサルデザインフードの区分4(ゼリー状)

嚥下調整食2-1

【形態】
均一でなめらか、べたつかず、まとまりやすいもの。
スプーンですくって食べられるもの。
ミキサー食、ピューレ食、ペースト食など。

【目的・特色】
口腔内(口の中)の簡単な操作で食塊状になるもの。
咽頭では残留や誤嚥をしにくいように配慮されたもの。

【例】
粒がなく付着性の低いペースト状のおもゆ、おかゆ

【必要な咀嚼能力】
下アゴと下の運動による食塊形成能力や食塊保持能力

【他の分類との対応】
嚥下食ピラミッドL3
えん下困難者用食品許可基準?
ユニバーサルデザインフードの区分4

嚥下調整食2-2

【形態】
均一でなめらか、べたつかず、まとまりやすいもので、不均質なものを含む。
スプーンですくって食べられるもの。
ミキサー食、ピューレ食、ペースト食など。

【目的・特色】
口腔内(口の中)の簡単な操作で食塊状になるもの。
咽頭では残留や誤嚥をしにくいように配慮されたもの。

【例】
やや不均質で粒がある。
やわらかく、離水もなく付着性も低いおかゆ類

【必要な咀嚼能力】
下アゴと舌の運動による食塊形成能力と食塊保持能力

【他の分類との対応】
嚥下食ピラミッドL3
えん下困難者用食品許可基準?と?
ユニバーサルデザインフード区分4

嚥下調整食3

【形態】
形はあるが、押し潰しが簡単。
食塊形成や送り込みが簡単。
咽頭でバラけず、嚥下しやすいように配慮されたもの。
多量の離水が無い。

【目的・特色】
舌と口蓋間で押し潰しが可能なもの。
押し潰しや送り込みの口内操作が必要で、誤嚥のリスク軽減に配慮されているもの。

【例】
離水に配慮したお粥など。

【必要な咀嚼能力】
舌と口蓋間の押しつぶし能力以上

【他の分類との対応】
嚥下食ピラミッドL4
高齢者ソフト食
ユニバーサルデザインフード区分3

嚥下調整食4

【形態】
かたさ、ばらけやすさ、張り付きやすさなどが無いもの。
ハシやスプーンで切れる柔らかさがあるもの。

【目的・特色】
誤嚥と窒息のリスクを配慮して、素材と調理方法を選んだもの。
歯が無くても対応可能だが、上下の歯槽提間で押し潰したり、すり潰したりすることが必要。(舌と口蓋間だけで押し潰すことは難しい)

【例】
軟飯、全がゆなど。

【必要な咀嚼能力】
上下の歯槽提間の押し潰し能力以上

【他の分類との対応】
嚥下食ピラミッドL4
高齢者ソフト食
ユニバーサルデザインフード区分2とユニバーサルデザインフード区分1の一部

学会分類 2013(とろみ)早見表

学会分類 2013(とろみ)では、嚥下障害をもつ人の為のとろみ付き液体を「うすいとろみ」、「中間のとろみ」、「濃いとろみ」の3段階で分類しています。

段階1・薄いとろみ

【飲んだ時】
とろみ具合が「飲む」という表現が適切な程度
液体の種類や味、温度によっては、口に入れた時の口腔内に広がる感じが、とろみが付いていることがあまり気にならない場合がある。
飲み込む際に大きな力を必要としない。
ストローで簡単に吸える。

【見た時】
スプーンを傾けると、すっと流れ落ちる。
フォークですくうと、間から素早く流れ落ちる。
カップを傾けて、流れ出た後に、うっすらと跡が残る程度の付着がある。

【粘度(mPa・s)】
50―150

【LST 値(mm)】
36―43

【英語表記】
Mildly thick

段階2・中間のとろみ

【飲んだ時】
明らかにとろみがあることを感じる。
とろみの程度は「飲む」という表現が適切。
口腔内での動きはゆっくりで、すぐに広まらない。
舌の上でまとめやすい。
ストローで吸うのは抵抗がある。

【見た時】
スプーンを傾けると、とろとろと流れる。
フォークですくうと、間からゆっくりと流れ落ちる。
カップを傾けて、流れ出た跡は、全体にコーティングしたように付着。

【粘度(mPa・s)】
150―300

【LST 値(mm)】
32―36

【英語表記】
Moderately thick

濃いとろみ

【飲んだ時】
明らかにとろみがあり、まとまりが良い。
とろみの程度は、スプーンで「食べる」という表現が適切。
送り込むのに力が必要。
ストローで吸うのは困難。

【見た時】
スプーンを傾けても、形がある程度保たれて流れにくい。
フォークですくうと、間から流れ落ちない。
カップを傾けても流れ出ない。ゆっくりと塊になって落ちる。

【粘度(mPa・s)】
300―500

【LST 値(mm)】
30―32

【英語表記】
Extremely thick


日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013(PDF) - 一般社団法人日本嚥下食リハビリテーション学会

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