トロメリン(三和化学研究所)
医薬品や診断薬、医療・介護良品、ヘルスケア製品の開発と製造販売を行なう三和化学研究所。
とろみ剤はトロメリンシリーズとして「トロメリン顆粒」「トロメリンV」「トロメリンEx」など。それぞれ使用されている主原料が異なり、使い勝手にも違いが出ています。
トロメリン顆粒
食品の温度に関係なく、混ぜるだけでとろみが付けられる第一世代のとろみ剤です。
原材料に加工デンプンが含まれている為、消化しやすく、カロリー補給にも役立ちます。また食塩相当量も少ないので、塩分摂取量に制限がある人でも利用しやすいです。
ただし第三世代のとろみ剤と比較して「とろみを付ける為に、大量に入れる必要がある」「溶けにくくダマになりやすい」「唾液でとろみが弱くなりやすい」というデメリットもあります。
また食感も「さらっとつるん」よりも、デンプン独特の「もったり感」があります。
他のとろみ剤の2~3倍の量を入れなくてはならず、大容量を購入しても、すぐに使い切ってしまうので、コストパフォーマンスも少々問題ありです。
現在も様々な施設や家庭で利用されていますが、初めてとろみ剤を使ってみようと思う人は、使い勝手の良い第三世代をおすすめします。
使い方
とろみを付けたい飲み物や食べ物をかき混ぜながら少量ずつ加えます。
一度に大量に入れてしまうと、溶けにくくダマになりやすいです。
とろみが足りない場合は、強めにとろみを付けた同じ飲料に混ぜることで、とろみの強弱を調整します。顆粒をそのまま入れてしまうと、溶けずにダマになる原因になります。
また濃い飲料に使用する場合は、とろみが付くまでに時間がかかるので、食べたり飲んだりする前に、必ずとろみ具合を確認しておくと良いです。
商品ラインナップ
- スティック・8g×50包
- 缶・550g
- アルミパウチ・800g
- アルミパウチ・1kg
原材料
デキストリン、加工デンプン
【デキストリン】
デンプンに処理を施して低分子化(溶けやすく)したもの。
【加工デンプン】
じゃがいもやコーンスターチなどから取れるデンプンを加工したもの。
成分
100gあたり | |
エネルギー | 378kcal |
たんぱく質 | 0.2g |
水分 | 6.0g |
脂質 | 0g | ナトリウム | 34.6mg |
食塩相当量 | 0.09g |
カリウム | 4.5mg |
糖質 | 93.6g |
リン | 49.5mg | 食物繊維 | 0.9g |
口コミ・評判
以前に利用した経験がある、つるりんこやトロミアップ、トロミクリアと比較して、とろみを付ける為には結構な量を入れる必要があり、ダマになりやすいです。
全く使えないこともありませんが、とろみ剤の利用回数や頻度が多い家庭だと、使いにくさを感じると思います。
嚥下障害がある父の食事に、とろみ剤が欠かせません。
お茶や料理に使っても味が変わらず、そのまま入れるととろみが付き、入れる量でとろみ調整がしやすいのが良いですね。
少量ではとろみが付かず、必要なとろみを付ける為に大量に使うと、すぐに無くなってしまいます。
トロメリンEx
主原料にデンプンや増粘多糖類(キサンタンガム系)が含まれた第二世代?のとろみ剤です。
トロメリン顆粒と比較して「ダマができにくい、とろみが安定する、唾液の影響を受けにくい」というメリットがあります。
食感もゼリーに近い、ベタつかない感じで、粘度が低いので飲み込みやすさもアップしています。
透明感があるとろみが短時間で付き、食品の味も変えないので、様々な飲み物や料理に使えます。
使い方
飲料をかき混ぜながら、少量ずつ加えます。一度に多くの量を入れると溶けにくいです。
30秒かき混ぜた場合、水やお茶は約2分、みそ汁やイオン飲料などその他食品は約5分でとろみが安定します。
商品ラインナップ
- スティック・2.0g×50包
- ジッパー付きアルミパウチ・500g
- ジッパー付きアルミパウチ・1kg
原材料
デキストリン、増粘多糖類、加工デンプン、塩化カリウム
【デキストリン】
デンプンに処理を施して低分子化(溶けやすく)したもの。
【増粘多糖類】
高い粘性(粘り気)がある水溶性の多糖類。
トロメリンExに使われているのは、キサンタンガム系。
【加工デンプン】
じゃがいもやコーンスターチから取れるデンプンを加工したもの。
【塩化カリウム】
食品になめらか感や粘り気を出すことで、安定感を向上させる「増粘安定剤」として利用?
成分
100gあたり | |
エネルギー | 286kcal |
たんぱく質 | 0.5g |
水分 | 8.3g |
脂質 | 0.1g | ナトリウム | 405mg |
食塩相当量 | 1.03g |
カリウム | 2300mg |
糖質 | 55.5g |
リン | 48mg | 食物繊維 | 30.3g |
口コミ・評判
お茶に溶かして飲んでみましたが、口の中のベタつきが多少気になりました。
トロメリン顆粒は、更にベタつきが酷くて飲みにくかったので、これでもマシな方かなと思います。
トロメリンV
トロメリンVは主原料にデンプンを含まない第三世代のとろみ剤です。
少量で充分なとろみが付き、溶けやすく、ダマになりにくいので、トロメリン顆粒よりも使い勝手は断然良くなります。
ベタつきも少なく、食品の味も変えないので、様々な飲み物や料理に使えます。
トロメリン顆粒と比較して、カリウムやナトリウムの含有量は多い為、塩分摂取量に制限がある人は、利用の際には注意が必要です。
使い方
飲み物や液状の食品に加えて、すぐに良くかき混ぜます。
水やお茶の場合、かき混ぜて5分置いておくと、とろみが長時間安定します。
牛乳や流動食など、たんぱく質が多くとろみが付きにくい食品に使う場合は、混ぜ溶かした後、10分ほど置いてから再びかき混ぜると、とろみが安定します。
ちなみにみそ汁など濃い飲料に、他の食品と同様の量を入れても粘度は低いので、気持ち多めに入れた方が良いかもしれません。
とろみが足りない場合、強めにとろみを付けた同じ食品に混ぜることで、とろみを強くできます。そのまま粉末を入れるとダマになりやすいです。
商品ラインナップ
- スティック・8g×50包
- 缶・550g
- アルミパウチ・800g
- アルミパウチ・1kg
原材料
デキストリン、増粘多糖類、塩化カリウム
【デキストリン】
デンプンに処理を施して低分子化(溶けやすく)したもの。
【増粘多糖類】
高い粘性(粘り気)がある水溶性の多糖類。
ペクチンやガラギナン、グアーガム、キサンタンガムなどが原料。
【塩化カリウム】
食品になめらか感や粘り気を出すことで、安定感を向上させる「増粘安定剤」として利用?
成分
100gあたり | |
エネルギー | 261kcal |
たんぱく質 | 0.7g |
水分 | 8.7g |
脂質 | 0g | ナトリウム | 930mg |
食塩相当量 | 2.4g |
カリウム | 2960mg |
糖質 | 46g |
リン | 80mg | 食物繊維 | 2.4g |